ブロガー目指すなら大学やめろ?

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●●を目指すなら大学なんて行かないで○○しろ!

大学をやめて○○した方がいい!

 

最近Twitterを賑わせている議論。当初はじーっと見ていたんですが、ちょっと参戦しました。

 

理由は簡単で、

 

学部を卒業してそのまま大学院に進学した僕としては、大学についてちょっと思うところがあったのです。

 

・大学進学が当たり前だからこそ

 

前提として、「大学なんて行かなくていい」という議論を聞くたびに(学部生の頃から聞いてました)、

 

大学へ行くことが「当たり前」になっているから出てくるんだね

 

と感じてきました。

2018年の大学進学率(短大含む)、どれくらいになっているか知ってますか?

60%近くあります。

高校を卒業した過半数の人が、高等教育機関に進学するわけです。

 

ちなみに日本だけが「大学進学を当たり前に思っている」のではないです。

2012年までの資料でちょっと古いんですが、日本なんて進学率は高くないです。

 

www.garbagenews.net

 

先進国のなかでは大学進学率がむしろ低いくらい。

(学費の問題も絡んでくるのですが、今日は言及しません)

 

余談ですが、Twitterみてると「日本だけが〜」っての多いですよね。

比較すらしてないのに。

 

だいたい10年前(2008年頃)、大学進学率が50%を超えました。

日本において、大学進学が多数派になってまだ10年です。

僕が大学進学した頃はまだマイノリティだったんだなぁ。。

 

・若者を取り合う壮絶なバトル

 

日本の話に戻ります。

 

2017年でいうと、63万人が大学へ入学しました。

63万人ですよ。すごい規模の「お客様」なわけです。

 

あえてお客様といいましょうか。

「大学やめて○○しろ」論で感じるのは、そこはかとないビジネス感です。

 

 

大学に払う金があったら、うちらが関係するサービスを使ったほうがいいよ!

たくさんの「一流」を紹介するよ!

どうやったら儲けることができるのか、(有料で)教えるよ!

 

あくまでもビジネスな気がします。

大学に学費として支払うか、情報の対価として「あちら側」に支払うかの違い。

 

・大学は役に立つのか?

もう一つ、この種の議論って「大学に行っても役に立たない」という前提があるのでは?

 

よく聞くのが、「大学で勉強しても会社では何の役にも立たない」

とくに(老人の)経営者に多い。笑っちゃいます。

 

大学で勉強しなかった人が何を言ってる

 

 

役に立つはずが無いんです。大学での勉強なんて。

大学で教わるのは、考え方です。常々言っているんですが、高等教育機関である大学では大切なことを2つ学びます。

 

 

抽象的な概念。普段生活しているだけではあまり考えないことだと思います。

「自由」って何だろうとか。「時間」って何?とか。

もう一つは歴史ですね。

「自由」ってどうやって生まれてきたの?

「時間」はどうやって把握されてきたの?

 

この2つが分かるから、目の前で起きていることが

  • どの問題と類似していて、その根本的な原因は何か
  • 歴史的に似たような問題、解決策はないか

という視点で分析できるんです。

これがないと、「自分が体験・経験したことがすべて!解決策は自分だけが知っている」

となるわけです。

 

「賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ」まさにこれ。

 

・ブログは知的生産である

自分の頭で考えた「何か」を、文字として入力し、文章を完成させる。

 

この意味で、ブログの記事は、新聞記事、書籍、学術論文と同じ性格なんです。

小学生の文章でよく取り上げられるのは、

 

「今日の天気は雨でした。寒かったです。」

「昨日の晩ご飯はカレーでした。おいしかったです」

 

勉強をしなくてもいいということは、文章はこんなもんでOKだと言っているのと同じです。

 

社会が高度化するとともに、子どもが「大人」になる期間はずっと長くなっています。

ちょっと難しいですか?

田中角栄・元内閣総理大臣は小学校卒(厳密には高等小学校)です。つまり、15歳で働いていたわけです。

この時代に生きた人なら、小学校が最終学歴というのは珍しくありません。

 

今はどうですか?

特に理系の専門職であれば、最短コースでも大学→修士→博士と9年間も大学に在籍することになります。

社会に出るのは27歳です(最短です)

 

ちょっと特殊なケースを紹介しましたが、

社会が複雑になっていくと、社会に出るまでに相応の「訓練」をしないといけないのです。

だから大学への進学率が高くなり、それが一般化するのです。

 

話を戻すと、ブログのウリはその文章です。

ただ文字にするだけなら、小学生でもできます。しかし、それでは読み物としてはあまりよろしくない。

 

ここで必要なのが、学術で得たものをベースとした文章です。

ブログに限れば、大学は文章作成能力のトレーニングをする場所です。

 

しかもいろんな先生から怒濤の如く情報が流される場所です。

今回は大学での「勉強」だけにポイントを絞りますが、たくさんの情報を処理することで、トレーニングをすることになります。

しかも客観的で、抽象的で、歴史的な、よくわからない話を、です。

 

「一流の人」の「経験談」は面白いと思います。

でもそれは学問にはなれないんです。抽象化できないし、歴史に位置づけることもできないから。

 

特にブログを書くなら、絶対に大学をやめるべきではないです。

 

ちなみに、大学はネタの宝庫でもあります(これはまた追々)

 

 

大学で学んだことをベースにして、記事を書きまくる!

これのどこが保険ですか?

ていうか保険なめてますか?15世紀からあるシステムを簡単に否定できます?

(ちょっと違う)

 

この記事は、たったひとつだけ、ある前提に立っています。

それは、

 

大学では何でもいいから目的意識を持つ」こと。

 

なんでもいいですよ。

特定の業界に入りたいから1年生の頃からバイト、インターンシップで入り浸り、経営史(社史)や組織マネジメントを勉強するとか。

研究者になりたいから、1年の頃から学外の有名な先生の講義に潜りまくるとか。

 

何も考えずに進学した人も多いでしょうが、

そういう人はブログなんて一所懸命にやらないだろうし、

人不足の昨今、選ばなければどこだって就職できるでしょう。

 

勉強しましょう。できれば教育機関で。

 

以上、普通の人より何年も余計に学生をしていたTohでした。